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日本企業と「高い城の男」

バリバリの外資系から日本の大企業に転職して、

「あ、この感じは......」

とふと気づいたことがある

 

よく言われることだが、外資系企業というのは、

多くの場合「日本支社」でしかない

「本社さま」は海の向こうにいて、絶対的な権力を握っている

 

例えば、電話会議も、全社メールも、プレゼンも、社内newsも全部英語だし、

「支社は全部本社のやり方に従ってね」

と欧米流の商習慣がそのまま日本支社に適用され(日本の事情などお構いなし)、

「今度本社からVIPが行くから失礼のないようにね!」

というお達しが急遽くだり、

いよいよ海外のVIPが来日しようものなら

日本人の社員が大名行列のごとくお出迎えする

 

 

 

そんな環境で働いていると、

「あぁやっぱり日本は支社なんだな」と思い知らされた

 

 

では、日本の大企業ではどうなのか?

海外に進出している日本企業もある。その場合「本社さま」は日本である。

 

となると、プレゼンや重要な会議では必ず同時通訳がつくから日本語でOKだし、

 社内newsは日本語、

海外の社員は日本のVIPにペコペコし、

せめて挨拶だけでも日本語でと、

「オハヨウゴザイマス」「アリガトウゴザイマス」などと涙ぐましい努力を見せる

何より日本人のおっさんたちのど下手な英語を

(同じ日本人が聞いてもわからないぐらいヒドイ英語を)

辛抱強く必死に聞き取ろうとする姿にはあっぱれである

 

 

これを見て、

「あ.....この感じは」

と私は思った

「あ.....この感じは『高い城の男』だ」と。

 

 

「高い城の男」はフィリップ・K・ディックの小説で、

「もし日本とドイツが戦争に勝っていたら」という歴史のIFを物語へ持ち込んだ長編小説だ

この物語の中ではアメリカ人が戦勝国である日本人にペコペコしており、

皆日本語を話そうとし、日本人に取り入ろうとする者や

その態度を軽蔑する者などが出てくる

(さいきんamazonでドラマ化された。小説とは全然違うストーリーだが、これはこれで面白い)

 

「そっかぁ、日本の大企業っていうのは、『日本が戦争に勝った世界』のミニチュア版なんだぁ」

と私はそこで思ったわけである

 

どちらが楽か?といえば、

日本人の私にとっては「日本が戦争に勝った世界のミニチュア版」だ

でも........

全く英語ができない、努力もしない、

あるいはヒドイ英語のくせに「オレは英語ができる」と思い込んでいるおっさん達を見てると、

 もやもやする気持ちを抑えきれないのも、また正直なところである